就業規則には「マタハラ懲戒処分」の明記が必要になります。

マタハラ相談の増加

全国の各都道府県の労働局雇用均等室に寄せられた妊娠や出産を理由とした職場における嫌がらせを意味する「マタニティ・ハラスメント(マタハラ)」に関する相談は4,000件を超え、セクハラに続き2番目に多い相談です。近年、マタハラが社会問題化しており、認知が広がっていることも影響しているようです。

法改正による義務化

平成29年1月より雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)を改正し、職場における妊娠、出産等に関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置を義務化しました。

第11条の2 事業主は、職場において行われるその雇用する女性労働者に対する当該女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法第65条第1項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第2項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であつて厚生労働省令で定めるものに関する言動により
当該女性労働者の就業環境が害されることのないよう、当該女性労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の規定に基づき事業主が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を定めるものとする。

就業規則に「マタハラ懲戒処分」

厚生労働省は、マタハラの防止対策の1つとして、企業が対処方針を就業規則などに明記し、
加害者を懲戒処分とすることなどを求める指針案を示しました。
この指針は改正男女雇用機会均等法などに基づくもので、平成29年1月より運用が始まります。

就業規則の確認、防止体制の整備を

  1. 厚生労働省の指針案では就業規則等に「懲戒処分」に関する規定を盛り込むことで、
    社内でのマタニティーハラスメントの加害者に対して厳しく処分することを求めています。
  2. 相談窓口をあらかじめ定め適切に対応するよう体制の整備
  3. マタハラが発生した場合に、迅速かつ適切に対応すること
  4. 原因や背景を追及し解消すること
  5. 相談者のプライバシー保護など

マタハラ防止のための周知・啓発や相談体制の整備、再発防止策などを求めています。

企業としては、まずは自社の就業規則、マタハラ防止体制などを確認をすることが必要です。

マタハラを防ぐことにより従業員の労働環境が整備され、会社の業績が向上する場合が多く見受けられます。

橋本事務所では、マタハラの解決だけでなく、マタハラをあらかじめ防ぐ対策に力を入れております。会社の業績向上に向け、早めの対応をお勧めします。

マタハラについてご不明な点等がございましたら、橋本事務所までお気軽にお問い合わせ下さい。

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